♪いたいけな眼差し 投げ続ける君は
ひたむきな心を 隠そうともしない
変わらない憧れを 背中に映し
逢うたびに君は 美しくなる
限りなく蒼くさい 君の夢を
裸になって抱き 抱きしめたい
移ろいの多さに かすり傷をおそれ
誰となく心に 壁を立てる中で
かげりない輝きを 背中に映し
逢うたびに君は 美しくなる
ためらいも疑いも 君の夢に
地平越えて飛び 飛び散って行く
気負わずに熱い 君の足音がはずむ
爽やかに熱い 君の歌声がひびく
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小椋 佳(逢うたびに君は)
S先生の英会話教室のメンバーに、看護婦のHさんがいた。
頭のてっぺんから声が出ているようなひとでチャキチャキ娘?だった。
帰りに喫茶店へ誘われた時、「わたし・・・フランスへ行くの」と聞かされた。
(フランスなのに英会話かよ!)と思ったが、言わないでおいた。
次の機会に「今度の日曜日、休みだから奈良へ行こう!」と誘われた。
何から何までリードされっ放しで、まるで幼稚園の先生と園児のようだった。
そんな時間あったのかと思うくらい、豪華なお弁当も用意されていて感激ものだった。
僕は、大阪に住む友人とアメリカ往きの準備中だったので、無駄遣いは許されず、ひたすらバイトバイトの連続だったから、この小旅行はちょっと心に迷いを生じさせるような出来事だった。
そのわずか数カ月後、彼女が本当にパリに出発したと聞かされて、僕はビックリ仰天だった。
オンナは強い!それはそうと・・・そもそも彼女は何を目的としてフランスへ行ったのだろうか?料理?ファッション?聞く前に行ってしまった。