世の中の裏側(側面)
その世界で脚光を浴びる主人公の裏で
その主体を支える人がいる
彼はその世界では有名なボーカリスト
彼女は、彼の妻
僕は地方出身の田舎者そしてプー太郎
そのふたりが英会話教室で出会った
夫は華やかな世界の寵児
僕は名も無きやさぐれ男
華やかな主人とその彼を支える英会話教室の彼女
僕は知らなかった……何もかも……
先生は優しかった……そして厳しかった
優等生揃いの教室の中で、浮きに浮いた存在の僕を
優しく、温かく……掬い上げてくれた
当然の流れのように、プライベートレッスンへと進行していった
いわば僕は根っからの田舎者
彼女から見れば、磨き甲斐のある原石と映ったのかも知れない
僕は自らを知らなさ過ぎた
客観視能力も無かった……子供だったのだ
性の誘惑にも気付かず………
彼女の涙の理由にも気付かず……
でも……それで良かったという結末にも気付かず……
すべては彼女が、オトナだった
でも、今にして思う……
自分の中の宝物は、この己自身なのだと。