♪僕が思い出になる頃に
君を思い出にできない
そんな僕の手紙がつく
風に揺れるタンポポをそえて
君の涙をふいてあげたい
あゝ僕の涙はあの時のまま
広い河原の土手の上を
ふり返りながら走った
あゝあれは春だったね

クラブの帰り道
悪戯心で木蔭に身を隠した僕
きみは必死の速こぎ自転車で
僕の横を通り過ぎて行った
あまりのスピードに怖れを抱いて
僕こそ必死に後を追いかけた
大通りの手前でキョロキョロしている
君を見つけて
僕はそっと近づいた
気配を感じて振り向いた君の眼差しが
安堵とちょっぴり怒りを滲ませていた
君の握り拳が僕の額を優しく打った
あゝあれは春だったね