ミクロの闘い

 今流行りの言葉で言えば、僕は信仰二世であったわけだが、その宗教から離れてもう半世紀以上が経過した。時の流れは速い。
 既成、新興を含めて、世の中には数えきれないほどの宗教が存在している。信仰の自由という観点から言えば、僕がとやかく言える立場ではないが、否定部分はさておいて、肯定部分を書き記しておこうと思う。

 ひとつは「薬毒論」漢方は対象外として、いわゆる西洋医学における薬だ。熱が出れば解熱剤、痛みがあれば鎮痛剤、こうした対象療法的考えが、受け入れられない。熱や痛みは、体内での正邪の闘いの現れである。昔、ミクロの決死隊という映画があったじゃないか。まさしく善玉が悪玉菌と闘っているのである。その闘いの火花が熱であり、咳であり、痰である。

 もうひとつは、自然治癒能力。動物たちが、病に侵されたとき、ひたすら横たわってその快復の時を待つ。あれだ!少々時間は要するが、刹那的に、薬や注射で抑えこむよりは、はるかに合理的だ。一時的に抑えこまれただけの病原菌は、虎視眈々と次のチャンスを狙っている。

 時間に追われる現代人の隙と言えばそれまでだが、数倍の時間は労しても、根本的に悪玉菌を断ち切ることの方が、はるかに近道というわけだ。
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posted by わたなべあきお | comments (0) | trackbacks (0)

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