今で言えば、ツイッターのようなものかもしれなかった。文字通りの、最晩年の父のつぶやき。誰のも明かすつもりのない胸の内を、日夜夜毎、綴っただけの自慰ようなしろもの。死にかけた老人のロマンティシズム、センチメンタリズム、愚痴、後悔、不安、諦めがこれでもかと詰め込まれた、ただの日記、がらくたのような散文・・・。
「沈黙のひと」 小池真理子
この中に・・・
亡き父を想い重ね・・・
そして
自分もまた同じようなことをしているのではなかろうかと・・・
固有の誰かに言い伝えたいわけでもなく
かと言って
だれか一人の人には、理解してほしいような・・・
まさに「がらくたのような散文」