がらくたのような散文

 今で言えば、ツイッターのようなものかもしれなかった。文字通りの、最晩年の父のつぶやき。誰のも明かすつもりのない胸の内を、日夜夜毎、綴っただけの自慰ようなしろもの。死にかけた老人のロマンティシズム、センチメンタリズム、愚痴、後悔、不安、諦めがこれでもかと詰め込まれた、ただの日記、がらくたのような散文・・・。


            「沈黙のひと」 小池真理子





この中に・・・

亡き父を想い重ね・・・

そして

自分もまた同じようなことをしているのではなかろうかと・・・

固有の誰かに言い伝えたいわけでもなく

かと言って

だれか一人の人には、理解してほしいような・・・

まさに「がらくたのような散文」

posted by わたなべあきお | - | -

▲page top