生きる

言う立場の人間は雄弁だ

控え目な言葉を遣っても

その中身には弓矢の鋭さがある

弾丸の鈍い光と重さがある


聞く立場の人間は無防備だ

遮る楯も甲冑も何の役にもたたない

せめて心の壁を柔軟にして

吸い込むようにキャッチングしよう


睨みつけているんじゃない

見届けている

見据えている

その言葉の真意を

その表現の危うさを


心の中の握り拳は

爪が食い込み

赤い血が滴る

僕はまだ生きている

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posted by わたなべあきお | - | -

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