ミミズ

強い日差しに焼けた

アスファルト道路の真ん中あたりで

ミミズが動かなくなっている

土や葉陰を求めた行動だったのか

僕の目には

無謀とも思える結末だ


ショートカットで行けばよかったのに

夕立を待てばよかったのに

それらは人間的発想なのだろう

無意識なのか本能なのか

そんなくだらない連想の間にも

彼はどんどん干からびて行く


人間様も大して変わらねぇなぁ

文明という名の衣を纏った原始人

生き死に、淘汰、輪廻、

巡る言葉たちのなかで

洗濯機の回る音が

僕を現実に引き戻す

posted by わたなべあきお | - | -

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