…その淋しいという気持ちが実はとても大事なんだ。
淋しかったり、孤独だったりする時間をしっかり持てた人は、
来るべき相手にめぐり逢った時、その人の良さや、やさしさが以前より
よく理解できるようになる。いい恋人がいるとは、皆、孤独で、
淋しい時間、自分は何なのか、を見つめていた人だ。
【伊集院 静】
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これは体験上、実感として受け入れられる。
まさにそうなのだ。
二十歳すぎ…大失恋のその後数年間、空白とも言える時を過ごした。
他人から見れば…夢遊病者のような…
叔父に言わせれば、「おまえは世捨て人みたいなやっちやな」
実際第三者からすれば、そう見えたにちがいない。
腑抜けではないが、いつも遠くを見ていた。関わった女性みんなが
同じ言葉を口にした。
「あなたはいつもどこか遠くを見ている…」