四十歳を越え、多くの大人たちは
死ぬまでにもう一度、
燃えるような恋をしてみたいと考える。
それはあたかも黄昏の空に飛び込んでくる
流星のように、
最後の輝きとなるかもしれない。
この熱い気持ちを胸に秘めつつ、
落ち着かない日々を送る大人たちを我々は・・・
黄昏流星群と呼ぶ・・・
弘兼憲史 「黄昏流星群」
僕はね・・・
いわゆる超高齢社会問題を、ただ単に人間が年老いて衰えていく、それをどう
受け容れるかということからだけ考えていっても、まったく本質を捉えること
ができないと思うんです。そうやって、いくら考えていっても、仕事のこと、
定年後のこと、老後のこと、体力や健康のこと、・・・。どれをとっても、
下り坂の人生しか見えてこない。それじゃ、つらくなる一方です。
そんなことを考えるよりも、ひとりひとりの人生にとっていちばん大切なのは、
その人にとってのときめきを、どれだけたくさん手に入れられるかで決まると
思うんですよね。そのときめきって、ひとりではけっして得られないもので、
他人と関わることでしか生まれない。
だから、年をとってからも他人とどう関わり合えばいいのかということが、
これから長い人生を生きていく上で、もっとも大きなテーマになると思うん
ですよね。
弘兼憲史
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