スピードや利便性が求められ過ぎて、
ゆったりとした時間が、まるで悪であるかのようだ。
幼少期を思い出す…
湧き水、囲炉裏、ランプ、五右衛門風呂…
それぞれに風情が感じられた。
特別に不便だとか、面倒くさいとか思わなかった。
逆に、空気は美味しかったし、太陽は暖かかった。
庭には、季節の花が咲き誇り、
裏山には、無花果や橙、野いちごやあけび、栗や椎の実
何でもありだった。畑では大方の野菜は採れたし
まさに自然の恵みを実感できた。
浜に行けば、サザエやアワビは普通の食材だったし、
魚は蛸糸や釘を曲げたような針で、そこらの貝を潰した餌で、
苦労なく釣れたし、子供たちは晩のおかず取りに一役かった。
今では、何もかもが営利と直結してしまっているが、
云わば、自給自足的な生き方が人間本来の有り様ではなかろうか。
自然な形で隣人同士が助け合い、励まし合って生きていた。
都会の息苦しさから抜け出して、あの「ポツンと一軒家」的な
生活が日常であったわけだ。
それにしても、人間の幸せとは何だ?
人は何を求めて、何を探して生きているんだ?
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