「粗衣粗食」どころではなかった
真夏の炎天下の広島
一か月間、水ばかりを飲んで過ごした
ひもじいとは欠片も思わなかった
水だけでもあれば、それが嬉しかった
戦時下の兵隊さんを思えば・・・
空襲の住民を思えば・・・
何のこれしき・・・
そんな時、故郷の父から届いた小包
白米五合と田舎味噌
これほど有難いことはなかった
まさしく<天の恵み>
僕は生還した
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