夏が来れば想い出す。 離島の港湾建設現場で働いていた僕に 一枚の暑中見舞いの葉書が届いた。 添え書きに「結婚しました」の一文と 見慣れない姓だけが書かれていた。 流れるような書体から、彼女からのものと すぐに分かった。 夜の波止場に寝そべって 満天の星空を見ながら泣いた。 青い心に切り刻まれた・・・ 二十歳のエチュード
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