ほんの一瞬の顔の歪みと 発した言葉そのものよりも そう言わしめた心が見えた時 僕は己に言い聞かせた こんな思いは二度とすまい 一刻も速く目の前の課題を為し終えて 丁重なお礼を申し上げて 決別をする こんな思いは何度目だろう 懲りてないんだろうな 口惜しさと言うよりは情けない 売れない小説家の末路じゃあるまいし それにしても 皮肉たっぷりの捨て台詞が 耳から離れない
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