♪一日二杯の酒を飲み
さかなは特にこだわらず
マイクがきたなら ほほ笑んで
十八番をひとつ 唄うだけ
妻には涙を見せないで
子供に愚痴を聞かせずに
男の嘆きは ほろ酔いで
酒場の隅に置いて行く
目立たぬように はしゃがぬように
似合わぬことは 無理をせず
人の心を見つめつづける
時代おくれの男になりたい
不器用だけれど しらけずに
純粋だけど 野暮じゃなく
上手なお酒を飲みながら
一年一度 酔っぱらう
昔の友には やさしくて
変わらぬ友と 信じ込み
あれこれ仕事もあるくせに
自分のことは後にする
ねたまぬように あせらぬように
飾った世界に流されず
好きな誰かを思い続ける
時代おくれの男になりたい
川島英伍<時代おくれ>