「結論から言いますと・・・」
これが父の口癖だった。
でも、いくら待っても結論話にはならなかった。
結婚披露宴のとき・・・
褒章の祝いの席・・・
法事での故人の思い出話のとき・・・
いつも結論には至らなかった。
かと言って支離滅裂というわけでもない。
慣れない頃は、ひやひやしながら聞いていたものだが
回を重ねると、そんな話術(?)を楽しむくらいの僕になっていた。
なんともまとまりのない言葉たちの中から
じわ〜っと浮かび上がってくるような主題(テーマ)
それもいいな・・・と思えるようになっていった。
こういう半批判的な僕だが
自分も似ているのかもしれない。
間違いなく、僕は父の子だ。