二十歳のエチュード

夏が来れば想い出す。

離島の港湾建設現場で働いていた僕に

一枚の暑中見舞いの葉書が届いた。

添え書きに「結婚しました」の一文と

見慣れない姓だけが書かれていた。

流れるような書体から、彼女からのものと

すぐに分かった。

夜の波止場に寝そべって

満天の星空を見ながら泣いた。

青い心に切り刻まれた・・・

二十歳のエチュード

8e938bb83fd5ec48ef58695d26a8eab2.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

▲page top