断 章

愛児の死など
忘れさせてしまうような
暑さであった

いずこの日とも思われず
日が照り
蝉が鳴いていた

それなら
一体
誰に
語り明かす
相手が
あるというのか


おもかげを索めてつきず蝉の声


           (父・一夫)



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僕は本来・・・

六人兄弟の末っ子である

この詩の愛児は

長女・成子か・・・

次男・寛典も、三男・英夫も

幼くして亡くなり

結局は三人になってしまった

間が欠けているから

歳の近い兄姉はいない

物心ついたころには、兄姉は家を出たから

結局は一人っ子みたいなものだ

posted by わたなべあきお | - | -

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