背景の記憶(175)

君の涙の美しさに
僕の瞳も潤んだ

君の涙の淋しさに
僕の心は戸惑った

どっちが真実なのか
わずかな時間の流れの中で
僕は涙の温もりと冷たさを感じた

僕はどうすればいいのだろう
僕は何を言葉にすればいいのだろう
見つからない答えの中で
時間だけが通り過ぎて行った

無言の涙がこれほど多くを語るとは
僕はついぞ涙の源を見つめることができなかった
本当の訳を知るのが怖かったのか
僕の考えすぎと思いたかったのか

また涙の温もりと冷たさが
僕の頬をつたった

涙.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

▲page top