背景の記憶(60)
ある人の印象を聞かれて、君は「如才無い人」と答えた。言葉の抑揚からして、それは好ましからざる存在と受け止めた。
<如才無い>人と言えば、(てぬかりがない・気がきく・あいそがいい)人なのだろうが、君の中では・・・それらがすべて息苦しく映ったのだろう。
人間は、多少抜けてた方がいい。天然も含めてちょっとアホっぽい方がいい。その方が他面の自分が引き立つというものだ。
さてその頃、僕は君にどんなイメージを持たれていたのだろうか?聞いてみたいような気もする。でも、なんとなく<痘痕も笑窪>的な答えが返ってきそうな気がする。
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