M君への手紙
残念とか悔いるとかいう程のことをしたわけではないけれど・・
ひとりの口利き役として言わせてもらう。
人間〜最後は自分なんだよ。メインは君なんだよ。
僕は、あくまでも助の役目であって、どこまで行ってもサブなんだよ。
たった五カ月しかもたないなんて・・・
芸能人のドラッグとまったく変わらないじゃないかよ。
依存症ってもんじゃないね・・・完璧なアル中だ。
築いた信用も実績も、その確かな(いや、確かだった)腕も、地に落ちたね。
誰にだって、悩みや苦しみはあるさ。
僕だって・・・酒で紛らわすこともあるよ。子供みたいな逃避もしたさ。
でも・・・やはり最後は自分なんだよな。
自分に克つ。
自分を律する。
これしかないんだよ。
家族をどう思っているのさ。去年亡くなったお母さん・・・泣いているよ。
大方の人間の優しい言葉は、ほんとの優しさではない。
黙っているのが優しさでもない。それは無視の裏返し。
その時、腹が立つくらいの言葉を投げかけてくれるのが、真の優しさというもんだよ。
君は多くの人達を裏切った。顔に泥を塗った。
再起のチャンスは、そう何度もあるわけじゃない。
もう・・・
僕から電話することはないと思う。
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