わたなべあきおWeb

スミマセン

 40人ほどのバスツァーでのこと。20名の団体もあれば、数人単位のグループもある。それぞれが課せられたルールを守り、車内でのトラブルもなく、バスは帰路の最後のトイレ休憩のため、サービスエリアに入った。

 運転手は、「○時○分に出発します」とアナウンスした。中高年がほとんどで、全員が降車した。決められた時間が近づいて、続々と乗り込んできた。運転手が数を確認していると、どうも一名足らないらしい。
 同僚らしき人が、探しに行った。時間は5分、10分と過ぎて行く。やがて・・・本人が帰ってきた。そして同僚も・・・。

 「すまん・・・」「いや・・・」という当人同士の言葉は聞こえたのだが、待たされた肝心の他の人への言葉がない。なんとも気まずい空気が流れた。

 「皆さん、遅れてスミマセン!」素直なこの一言があれば、どんなにか良かったのに・・・。相手が子どもや学生なら、注意の言葉もかけたかも知れない・・・。逆に人生の先輩の恥ずかしい行動に、残念というか情けない想いをさせられてしまった。

(Update : 2007/10/30)