実態
久し振りにタクシーに乗った。いつもなら割安のM◯に乗るのだが・・・乗り場は個人タクシーがズラリと続いていて、仕方なく乗車。
個人タクシーさんは、なかなか知識人が多い。ついつい話題が広がってしまう。一頻り世間話をして、景気の話になると、運転手さんが言った。
「私なんか・・・休みの日に家内と買い物に行っても、絶対タクシーには乗りませんね。公共の交通機関が走っているときに行きますね。それだけ稼ぐのが大変なんですよね。」
そう言われれば、どう答えていいのか戸惑ってしまった。「景気はお金が如何に廻るかってことでしょう?自分は遣わないでいて人様には遣え、遣えっ・・・て言ってるようなもんですよね。」
なんか取って付けたような話になってしまった。
飲み屋にも行かなくなったし・・・歓楽街なんて、とんとご無沙汰だし、たまに行けば店の看板は変わってるし、請求書を見れば、これだけあれば家族でどんだけ食べられるかな・・・なんて考えるし・・・だんだん話が沈んでゆく。
わずか10分のタクシーでの会話・・・これが世の中の実態ということか。「頑張って下さい!」降りる時の僕の言葉は、どう受止められたのだろうか?むしろ・・・僕自身へのつぶやきだったのかも知れない。
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