旅立ちのはなむけに・・・
こどもには、大過なく無事であって欲しいと願うのが親心でしょう。
しかし、反面男親としては・・・、人間形成上若いうちに、たくさんの難関試練にぶつかって欲しいとも思うものです。
親として自分が辛く苦しい道を歩んできたと思えば、せめてこどもにはこんな思いはさせたくないと願うのが親心というものでしょう。
しかし、無難な歩みほどつまらないことはありません。いろんなことにぶつかって、いろんな人間と接して、失望落胆の泪を流し、奈落の底に光明を見出し、また歩き始める・・・そんな実のある体験をして欲しいと願うのです。
どんな状況下でも、ひとを恨まず、軽しめてはいけない。すべての事象は自分の裏返しと受止める。自分が微笑みを絶やさず、優しく思い遣りをもって接すれば・・・やがていつかは相手も廻りもそのように変わってくる。
重い言葉を遣うなら・・・己の持って生まれた罪業を滅すれば、福は必ずやってくる。しかし、その道程は一生かっかっても終らないかも知れないと言う覚悟が必要である。
(息子の結婚に際して)
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