艶
みがかないと 出ないつや みがきすぎると 消えるつや
これでもか これでもか という論理と
そのままに そのままに という論理と
つや、いき、つやけし、かれ、わび・・・くらし(生活)を生きるということのむずかしさ、あぶなっかしさ。ひかえて、ひかえて。
(横田 武先生)
昭和47年の今頃、僕は遠く隠岐島・島後の飯美という小さな漁村にいた。僅かな長さの防波堤工事だったのだが、起重機船の転覆事故があったりで大変だった。そんななか、僕は村の長的存在の横田先生との何気ない会話の中に、人生の勉強をさせてもらったような気がする。島の元校長先生で、父にとっても大切な存在の先生だった。村を去る時に戴いた小冊子「ともる」の表紙裏には「わしの さとに 一しょに いた 日のために」と優しい字で書かれている。どんな地にも、真人はひっそり、しっかり生きておられる。
|