躊躇と戸惑いに見えた足踏みは沈思黙考のそれであった。意を決し、走り出したきみは真っ直ぐに彼に向って行った。差し伸べられた手を掴みふたりはもう併走していた。颯爽としたその走り姿に暗い影は微塵もなかった。
(Update : 2005/06/06)