百足騒動
キャー!という悲鳴に階下へ降りてみると、家内が畳の上の何かを指差している。
ムカデだ。5センチくらいの細いヤツだが、足の指を刺されたらしい。ティッシュを2〜3枚とって摘み握りつぶした。
僕も被害者の一人だ。何年前だったろうか・・・夜、食後に寝ころんでいたら、足にチクリと痛みを感じた。見ると10センチ近いムカデ。さすがにこのときは手で掴むわけにはいかず、新聞を丸めてモグラ叩きならぬムカデ叩きの大騒動だった。見る見るうちに指が腫れてきて、さすがに心配になり、救急病院へ電話すると「すぐ来て下さい!」とのこと。タクシーを呼べば良かったものを、自分で運転して行ったのがいけなかった。途中で意識朦朧となり、やっとの思いで到着したのだ。先生に「あのね〜・・」とあきれ顔をされてしまった。・・・注射だったのか点滴されたのか・・それも覚えていない。治療時間より長く横になっていたことだけ覚えている。
あいにく内科の先生しかおられず、応急処置的なことしかできなかったようだが、歩行も困難なくらい腫れ上がってしまっている。次は外科でなく皮膚科へって言われたらしいが、そんなもんなんだろうか?
今でこそ近隣は住宅が建ち並び、昔の面影はないが、引っ越してきた頃は、廻りは竹藪で子供たちも様々な経験を重ねてきた。もちろんムカデ、ヘビ、イノシシと言ったものも出たが、昆虫の宝庫でもあり、子供たちは夢中になった。ある時は鹿の子が現われてみんなをビックリさせたこともあった。鳥たちの囀りで目が覚める・・・夢のような想い出が蘇る。
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