名刀
『名刀も 砥にかけざれば 効能なし・・・』
世間に名を轟かすほどの名刀でなくても、自分の能力目一杯を 発揮できれば、それはそれで価値ある名刀だと思う。
人生、己を磨くと言うことは難しいものである。
己の意志に関係なく覆い被さる現実が、砥石となることは多々ある。しかし、大方の場合、嘆き・恨み・失望の方向へ傾きがちである。
「今俺は試練に立たされている」と、しっかり自覚をし錬磨のチャンスと受止めて進む人間は希であろう。
そこで貴重な存在となるのが、師と友であろう。もちろんその前に親が研ぎ手であれば言うことはないのだが・・。親子の間では感情や甘えが、研ぐ意欲や継続を鈍らせる度合いが高い。
良き師に巡り逢い、良き友に巡り逢うこと。人生において、これほど素晴らしいことは無いのではなかろうか。自分はせめて・・廻りの人達にとって、良き友でありたいと願う。
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