写真展
日本大判写真展の公募展に、ふたりの知人が入選したとの知らせを受けて、先日京都市美術館に見に出掛けた。
大判とあって迫力満点で、どの作品にも圧倒された。S氏の作品は富士山の<黎明>、I氏の作品は<朝焼けのヒマラヤひだ>というタイトル作品だった。
僕は写真に関してはまったくの素人なので、恥もせず愚問をぶつけてみた。審査方法のことである。答えは作品とタイトルのみで裏に制作者名が記されているのだという。もちろんそうだろう。名前があれば先入観で見てしまう。名前が知られた存在であればそれだけで入選ということもあり得る。これが公平審査というものだろう。
デジカメ全盛のこの時代にあって、こうした確かな技術に裏付けされた芸術世界に触れる事が出来て、人間・・・感性がモノを言うな!とつくづく想った。
もちろんパチパチ撮りまくった、<下手な鉄砲も・・・>の世界があるのも事実だけれど・・・。
そしてもう一つ・・・趣味と実益は難しいと言うこと。写真で飯を喰うなんて事は、ほんの一握りの人達で、それも<運>がかなりのウエートを占めていると聞かされると、なんの世界も一緒だなと感心したり、溜息をついたり・・・。売れない小説家・詩人・歌手・画家・・・あげればみんなそう言うことだ。
名が売れれば、それが一人歩きして、格を作りあげて行く。売れなければ何を言っても負け惜しみととられる。とかくこの世は・・・。
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