フラッシュ バック
彼女は人気者だった。
恋敵(僕はそのなかのひとりと言えただろうか?)は沢山いた。
ある集会の席で、ひとりの男が彼女のプライベートな部分の話を始めた。
言葉のウラには「俺は彼女のこんな所知ってるんだぞ!」という 心が見え見えだった。表情にもそれは見て取れて、いかにも得意げだった。
僕は、何故かその場にいたたまれなくなって、席を立とうかなと思った。それ以上は聞きたくなかった。辛い仕打ちのように思われた。
ホントに僕が立ち上がろうと思ったとき、彼女は見事な話の切り替えを行った。自分のことなのに、話を客観性へ客観性へと導いていった。
そしてついには、男の思惑はどっかへ飛ばされてしまっていた。
彼女は僕の心中を察したのだろうか?そう思えるくらい鮮やかなすり替えだった。
大人気のドラマを見ながら・・
鮮やかな フラッシュバック。
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