ワン・オブ・ゼム
もう第4ラウンドくらいまで進んでいるだろうか。心理戦は続いている。お互いが巧みな言葉を武器にして。
権力は時に人間を盲目にする。押さえ込まれ続けた(これは本人が勝手にそう思いこんでいるだけなのだが)重しがとれると、わが天下とばかりに暴走する。自分の考えが最高最善と押しつける。ほんとは自分の主観的な考えに過ぎないのに。僕から見れば多くの考えのなかのひとつ、つまりはone of themなのに。そうだと解れば人の意見にも耳を傾けられるだろうに。
相手にすれば、僕ごとき人間は、頼りなく自我がなく日和見的で甘えの象徴と写るらしい。激しい気性で負けず嫌いで白黒ハッキリさせたくて戦闘的な相手にすれば当然のことだろう。
真の賢者は、足を止めての殴り合いは避けるだろう。hit and away だろう。フェイントも駆使するだろう。それが又相手を逆なでするのかな。水掛け論ではキリがない。急所一発のパンチを繰り出さねばならない。
しかし、聞く耳持たず・・・は扱いにくい。逆にこちらが聞く耳持てば、後ろ向きであろうがゴングが鳴ろうがオープンブローで打ち込んでくる。だから常にガードは下げられない。恐るべし喧嘩殺法。
ゴミ箱に入れたい言葉。「だってホンマのことやもん」(事実ならなんでもかんでもストレートに、場も考えずに言ってもいいのかい)聞くに堪えられない差別用語。
あなたは、自分の原点を忘れている。
あなたは、師の恩を忘れている。
あなたは、自力を超過信している。
あなたは、我見を真理とすり替えている。
あなたは、過去のやられたことを何時までも覚えていて、いつか必ず仕返ししてやろうと思っている。それって、人間として最低じゃないかな。殺伐とした心象風景。僕の一番キライな世界。だから逃げたフリをするのさ。負けたフリをするのさ。しかし、しかし・・・代理戦争だから、怯んでいられない自分があるのさ。
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