わたなべあきおWeb

片想い

どんなに僕が叫んでも 誰も振り向きはしないさ

どんなに僕が叫んでも 無情の風がかき消すだけ

どんなに僕が叫んでも 人混みのなかで砕け散る

とどけ 僕のねがい 一粒の涙になって

とどけ 僕のおもい 夕焼けの雲にかわって

とどけ 僕のいのり 海辺のさざなみのように

どこまで歩き続けるのか 果てしなき坂道

どこまで歩き続けるのか 曲がりくねった砂利道

どこまで歩き続けるのか 暗闇のなかの細道

はるか遠くを歩くきみは ひとり輝いて見えて

はるか遠くを歩くきみは 長い髪が風に揺れて

はるか遠くを歩くきみは 爽やかな風を残して

            
            (二十歳の日記帳)

(Update : 2004/05/16)