僕は ここにいる
わずかな時間の余裕しかなかった と 僕には感じられた
何十年の積み重ねた思いを この数秒に賭けていた と 僕には感じられた
人の心の動きは 言葉自体よりも その息づかいに表われる
波長が一緒だから ホントは 言葉はいらない
向かい合っていれば 目で分かり合えるのに
離れているから どうしても どうしても・・・
自分の心の揺れを 言葉にするのは 勇気が必要だ
笑われる結果よりも 自分の熱情が上回る
完璧なまでに築かれた 幸福の城に 攻め入るものはいない
しかし 天守の奥深く 孤独の叫びは木霊する
やまびこは 次のやまびこを生み
連鎖の声は 時空を超える
まるで 音叉の共鳴のように 僕のベルが鳴る
待っていた ホントに待っていた
勇気は きみにあった それだけで すべてが溶解した
たった今 昨日の二人のように 時間は縮まった
言っただろう 僕はここにいるって
さあ 行こう まぶしすぎる 朝陽に向かって
もう 背を向けることはないんだよ
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