わたなべあきおWeb

気をつけて

金閣寺の近くのOさんから、ボイラーのサービス依頼があり出かけた。「お元気でしたか?」「はい・・・、主人は去年亡くなって、一周忌を済ませました。」「えっ、そうでしたか・・それは・・」「もう年でしたから・・」「はあ〜・・・じゃあもうおばあちゃん一人?」「そうなんですよ」「お子さんたちは?」「枚方と東京に・・・枚方の息子がこないだ直腸ガンの手術をしたんですよ。で、今人工肛門つけてるんですよ」「そうなんですか・・あれって痔だと思って手遅れになるのが多いらしいですね」「そうそうそれなのよ。息子も同じでなかなか診てもらいに行かなかったの・・・」「ヤッパリ・・」点検をしている間の会話である。

「こんな静かな場所に、イイお家あるんだから帰ってこられたらいいのにね〜」「そう言ってるんだけどね、なかなかね〜」「おばあちゃん、何かの時の連絡、ちゃんとしてるの?」「ああそれは大丈夫!それより、あなた身体気をつけなさいよ!おかしかったら早めに病院行きなさいよ。うちみたいな手本があるんだからね」

ありゃりゃ〜、立場逆転だ。おばあちゃんと言ってるけど、ぼくの母親世代。ここにも母は現れたか・・・と苦笑い。「お代金は?」「いいよ、おばあちゃん。それよりホント元気でね」「ありがとう、あなたもね。」なんかしんみり、ほのぼのとした一時間だった。

(Update : 2004/02/04)