わたなべあきおWeb

歓びの瞬間

僕は 耐えることには 慣れている

僕は 待ち侘びて・・・の重さが むしろ 心地よい

それは ふたたび 逢えたときの 歓びに つながるから

夢の中で きみに逢ったとき きみは無邪気に 笑っていた

そして きょう 夢は 正夢となった

この歓びが 束の間に 終わらぬように

僕は どうすればいいのだろう

心の中で 僕が 両の手を 精一杯ひろげて 

きみを 抱きしめようとしているのが 

きみには 見えているだろうか

ああ この一瞬の 歓びのために この一瞬の 輝きのために

僕は ここまで 耐えてきたんだよな

心から そう思えたとき 苦しみや辛さは 

パっと 消えて 闇の彼方へ 飛んでいった

そして おだやかな まどろみの中に 僕は我を忘れる



(輝きは、一瞬だからこそまぶしい。この一瞬を永遠に忘れない心の眼を、僕は持ち続けていたい。)

(Update : 2003/12/24)