わたなべあきおWeb

団塊世代はロマンチスト?

 先日ある居酒屋で飲んでいて、仲間2人が先に帰ったので、
さて僕も・・とテーブル席を立とうとしたら、店の女将が
「ナベちゃんちょっとカウンターに・・・」
言われるままに座ると、隣には40代の女性がひとり。
女将の目は僕に相手をするようにと言っている。
(俺には門限が・・・)と心でつぶやきながら
(門限などあるわけないが)顔は笑って「どうぞ」と
ビールをつぐ。
「こんな時間に女性お一人ですか?」と野暮な質問をする。
彼女はくすっと笑って「ええ・・、まあ・・」と言いながら、
聞きもしないがしゃべり出した。
「主人は5年前に亡くなりました」
「えっ!それはまた・・・失礼なことをしました」
(何を言ってるんだか?こころオロオロ)
ひとしきり彼女の身の上話を聞かされて、時にシンミリ、
時にニコニコ、相槌役も気を遣う。そこで突然、
「あなた、私に近い方の年齢でしょ」 
(若くみられている。喜んでいいのかどうか・・・)
「とんでもない、僕は団塊世代ですよ」
「えっ、じゃあ主人と一緒なんだ」
「団塊世代ってね、ロマンチストなのよね」
「そうなんですかね〜」
そう答えながら自分も同じことを言われたことが何回かある
ことを思い出していた。

彼女はかなりの部分、亡きご主人を思い出しての言葉だろうが
僕は僕でロマンチスト論を考えていた。
人間の性格形成に時代性が影響するのはわかるような気が
する。明治の男は気骨があるとか、大正時代は文字通り
大正ロマンでこころしなやかな人が多いとか言うしなあ・・。
でも反面、同じ世代でも猪もおれば鼠も牛もいる。
乙女座もいれば**座もいる。血液型もある。
あれこれ考え出したらキリがない。

でもやはり総体的に「団塊世代はロマンチスト」と言いきれる
と思う。歌の世界やそのほかの世界でも、そう感じることが
多い。素直に我々世代への褒め言葉として受け止めよう。

(この帰り道である、自分の右半身(足と腕)にシビレのような
異常を感じたのは。)

(Update : 2003/11/30)