♪僕は呼びかけはしない 遠くすぎ去るものに
僕は呼びかけはしない かたわらを行くものさえ
見るがいい 黒い水が抱き込むように 流れてく
少女よ泣くのはお止め 風も木も川も土も
みんな みんな たわむれの 口笛を吹く
僕は呼びかけはしない 遠くすぎ去るものに
僕は呼びかけはしない かたわらを行くものさえ
見るがいい 黒い犬がえものさがして かけて行く
少女よ泣くのはお止め 空も海も月も星も
みんな みんな うつろな輝きだ
♪小椋 佳
彼がまだ・・・
その顔や姿を表に出していなかったころ
僕はラジオで
その歌声や詩の奥深さに魅了された
一方で優秀な銀行マンであり
趣味の世界というには桁外れの才能に
憧れと羨望の眼差しを向ける
僕だった
<黒い水><黒い犬>は
僕自身であり
<少女>もまた
僕自身のようでもあった
当時・・・
黒ずくめのファッションが
それを象徴している